デートの知識がなくてフラれました
あれは忘れもしません。高校二年の暮れのことでした。僕はまわりの学生のように、大学受験に向けて猛勉強をするような、そんな勤勉さはあいにく持ち合わせていませんでしたから、この時期はとにかく遊ぶお金ほしさにアルバイトに夢中でした。僕がバイトに精を出したもう一つの理由があります。それはバイト先で彼女を見つけること。本当はこっちの方がメインだったんですがね。で、そのときにやったバイトが、デパートのお歳暮の荷造りというものでした。
そこは池袋の有名デパートの配送センターで、かなり大きなところでしたから、この時期に採用したアルバイトもそれなりに数が多い。当然のことですが、そこには僕と同じくらいの高校生もかなりきてたんですね。そこで知り合ったのが、都内の女子校に通う女の子だったんです。中森明菜似の子で僕と同じ年でした。この時期、アイドルでは中森明菜が人気で、僕もその容姿は好みでしたから、一発で彼女のことが気に入ってしまったんですね。ただ、ちょいっとばかりまわりとズレてる感じはしましたが。
僕はほとんど一目惚れでしたので、バイトも終盤に近づきますと、もう、見え見えで彼女のそばから離れなかったんです。すきあらばデートに誘おうと思って。その結果、どうにかデートまでこぎ着けたんです。ラッキーでした。訊けば彼女もつき合ってる人がいないということでしたから。僕としては大成功だと思ったんですが、結果的に言ってしまえば、彼女とは三度ばかりデートして、それきり音信不通になっちゃった。そう、フラれたんですね。
